点からこぼれおちるもの
歴史を振り返ってみても
その時の一瞬一瞬に
一生懸命生きた人があり
その時の決断で
今がある
人の数だけ、今がある
いまという時も
その点でしかなく
その点を紡いで
これからも過去もできあがっている
あのときの決断も
ぜんぶ
まるであのときの
想像するしかできなかったことを
なぞるように
ある今も点でしかなく
点でしかないのに
それが今にある
同じような時間の
点からこぼれおちるもの
ちがうようで
ちがわないもの
その逆もしかり
そして蓄積していくもの
それがぽろぽろ
こぼれおちてくるので
人というものは、どうしようもなく
そういう生き物